②今までで一番泣いた日
当たり前の事ですが、
私が入院したのは、産婦人科。
そう、昨日産まれた赤ちゃんが、
今日産まれた赤ちゃんが沢山います。
そして、幸せそうに微笑むお母さんの姿も。
私は個室に通されました。
後で聞いた話では、
夫に、個室料金はかかるけれど、
私の気持ちを考えて、
大部屋だときついだろう…
と言う話があったようです。
病室で少しゆっくりしていると、
助産師の方から
これからの予定の説明があり、
すぐに、ラミナリア処置が始まりました。
勿論私はこの時点で子宮口は開いてません。
まずは、子宮口を開いて
その後に促進剤を使って陣痛を起こして
出産します。
ラミナリア措置は
子宮口を開く為のものです。
これが、もの凄く痛い。
処置して下さった先生も
「痛いよねー
あと少し頑張って!!」
私は、助産師の方の手を握り、
息を長く吐く事だけを心がけました。
止まらない涙…
頑張ったね…の言葉にまた涙…
私は何の為に頑張っているのだろう…
処置室から病室までは、
長い廊下を通ります。
前から人が来ました。
コット(ベッド)に入った
まだ可弱い声で泣く赤ちゃんを
連れています。
すれ違う前に右側にいた助産師の方が
さっと左側に移動して、私の斜め前にでて、
私の腰に手を回しました。
私から赤ちゃんが見えないように、
お母さんが見えないように、
気遣ってくれたのです。
私は、夜にもラミナリア措置を行ったので、
2回この廊下を往復するのですが、
長くて暗い廊下はとても印象に残っています。
病室には特別に夫も泊まれる事になりました。
今思うと、この他、特別な配慮に
感謝の気持ちでいっぱいです。
夜、なかなか寝付くことはできません。
私は夫と沢山話しました。
意味の無い普段通りの会話。
でも、でもふとした瞬間に
涙が出てきてしまう。
夫はとにかく優しくて、
自分も辛いはずなのに、
私の事を気遣ってくれました。
と言っても、
私はこの時の会話をほとんど覚えてないんです。
後から夫に聞いたら、
「必ず明るい未来が待っているから、今はこの状況を絶対に2人で乗り越えよう。」
と言ってくれていたようです。
気がつくと夫は寝ていました。
私も寝ては起きてを繰り返していました。
夫と目が合う事もあったので、
お互い眠れなかったのでしょう。
こんなに、悲しい長い夜は初めてでした。
一生分の涙はもう流したんじゃないか、
と思うぐらい、
辛くて長い1日がようやく終わりました。
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